1通目の既読率を1年集計して見えた3つの法則|返信率は才能でなく設計で動く

既読率1年集計でわかった3法則

はじめまして。このサイトを運営している、リョウと申します。

元IT企業の営業マンで、今はWebディレクターをしながら恋愛の相談を受けています。

今日は、いつもの攻略記事とは少し毛色の違う話をします。テーマは「数字」です。

私は1年間、マッチングアプリで送った1通目メッセージの既読率と返信率を、スプレッドシートに記録し続けました。送った数、既読がついた数、返信が来た数。

ただそれだけを、地味に積み上げただけのデータです。

なぜそんな面倒なことをしたのか。Webディレクターという仕事柄、私は普段から「離脱率」「クリック率」「コンバージョン率」といった数字を追っています。

サイトの改善は、感覚ではなく数字で当たりを付けて、検証して、また直す。この習慣を、自分のメッセージにも当てはめてみたかったのです。

先に断っておきます。これは私個人の1年分の記録で、サンプル数は限られます。

地域や時期、相手の層によって数字は変わります(個人差があります)。それでも、1年分を並べると、ぼんやりとした「傾向」が見えてきました。

今日はその傾向、私が「3つの法則」と呼んでいるものを、実数とともに公開します。

なぜ集計したか|感覚を信じない、営業のKPI思考の延長

そもそも、なぜ「感覚」ではダメなのか。ここから話させてください。

私が営業をしていた頃、自分では「今日は調子が良かった」「あの提案は手応えがあった」と感じても、フタを開けると受注はゼロ、ということが何度もありました。逆に、淡々と当たり前のことをやった日のほうが、後から数字が伸びていたりする。

人間の「手応え」という感覚は、驚くほど当てになりません。 印象に残った一件に引っ張られて、全体の傾向を見誤るからです。

マッチングアプリのメッセージも、まったく同じでした。「この1通は会心の出来だ」と思って送った長文がスルーされ、何気なく送った一言にあっさり返信が来る。

感覚で「これが効く」と思い込んでいたものが、実は逆効果だったかもしれない。それを確かめるには、感覚を捨てて数字を取るしかありません。

そこで私は、営業時代のKPI思考をそのまま持ち込みました。営業では、成果(受注)をいきなり追うのではなく、その手前の数字に分解します。

架電数、アポ率、商談化率、受注率。どこが詰まっているかを見れば、次に直す場所がわかる。

これをメッセージに当てはめると、こうなります。

  • 送信数:そもそも何通アプローチしたか(母数)
  • 既読率:送ったうち、開いて読まれた割合(=相手の目に届いたか)
  • 返信率:送ったうち、返事が来た割合(=相手の心が動いたか)

この2つの数字は、意味がまったく違います。既読がつかないなら「読まれる前」の問題。

既読はつくのに返信が来ないなら「読まれた後」の問題。詰まっている場所が違えば、直すべき場所も違います。

感覚で「モテない」と落ち込む前に、自分のどこが詰まっているのかを分解して見る。これがこのコラムの出発点です。

返信率には文字数の“山”がある

集計方法|送信・既読・返信を記録しただけ、というシンプルな話

身構えなくて大丈夫です。私がやったことは、本当に単純です。

スプレッドシートに3つの列を作り、1通目を送るたびに記録した。それだけです。

記録したのは次の3つだけです。

  • 送信日時(あとで時間帯を分析するため)
  • 既読の有無(相手が開いて読んだか)
  • 返信の有無(返事が来たか)

これに加えて、後半は「メッセージの型」もメモするようにしました。長文か短文か、相手のプロフィールに触れたか触れていないか。

この一手間が、後で効いてきます。

集計の前提を、先に1行で明示します。

集計期間は2024年6月から2025年5月までの約1年、対象は私が並行して使っていたアプリ3種、記録した1通目の総送信母数はn=312通です。 この312通を母数に、既読がついた数・返信が来た数を分解していきます。

以降の表に出てくる数字は、すべてこの312通の内訳だと思って読んでください。なぜ1通目に絞ったかというと、最初の1通が、その後の関係の「入り口」を決める最大の関門だからです。

ここで既読スルーされたら、どんなに良いトークができても出番がありません。Webでいえば、トップページで離脱されたらコンテンツの中身を見てもらえないのと同じです。

サイト改善で「まずトップの直帰率から手を付ける」のと同じ理屈で、メッセージ改善も入り口の1通目から測るのが筋が通っています。

記録のルールも、できるだけ機械的にしました。送った直後に1行追加し、既読がついたら印を、返信が来たら印を更新する。

その日の気分や「会心の出来だったか」といった主観は、あえて書きません。主観を混ぜると、後で数字を見るときに「あれは手応えがあったのに」と感情でバイアスがかかるからです。

記録はそっけないくらいでちょうどいい。これも営業時代に、案件管理表へ「いける気がする」を書き込まないよう叩き込まれた癖です。

実際の記録は、こんなイメージのものを積み上げていきました(一部を抜粋・簡略化したサンプルです)。

送信日時 メッセージの型 既読 返信
平日 22時台 短文+プロフ言及
平日 14時台 長文テンプレ挨拶 ×
休日 11時台 長文+プロフ言及 × ×
平日 23時台 短文+プロフ言及
平日 9時台 短文テンプレ挨拶 × ×

こうして1年分を眺めると、「なんとなく」の印象が、はっきりとした傾向に変わっていきます。

最後に、もう一度だけ正直に書いておきます。これはあくまで私一人の記録です。

サンプル数は決して多くありませんし、私のプロフィール写真や年齢、使ったアプリの層という前提条件込みの数字です。だから「この数字が正解」と受け取らないでください。 大事なのは、絶対値ではなく「型を変えると数字が動く」という事実のほうです。

それでは、1年分の記録から浮かび上がった3つの法則を、順番に見ていきます。

法則1|文字数を50字刻みで見ると、返信率に「山」がある

「1通目は長文より短文」という結論自体は、メッセージ術の記事(最速メッセージ術)ですでに書きました。重い長文が埋もれ、相手が一言で返せる軽さが効く——この一般論はそちらに譲ります。

このコラムでやりたいのは、その先です。「短ければ短いほど良いのか」を、1年分のデータで確かめる。 結論から言うと、違いました。

短文と長文の二択ではなく、文字数には返信率の「山」があったのです。

私は記録した312通を、1通目の文字数で50字刻みにグループ分けし直しました。「短文・中文・長文」のようなざっくりした分け方ではなく、50字ごとに返信率を出すと、二択では見えなかったカーブが現れます。

これは集計を1年積み上げたからこそ取れる分解で、感覚では絶対に気づけません。

1通目の文字数帯 該当数(n=312の内訳) 返信があった数 返信率
〜50字 41通 11通 約27%
51〜100字 78通 31通 約40%
101〜150字 94通 38通 約40%
151〜200字 61通 17通 約28%
201字〜 38通 7通 約18%

カーブを言葉にすると、こうです。返信率は50字以下では伸び切らず、51〜150字の帯で頂点を作り、150字を超えると坂を転げ落ちる。 つまり「短ければ良い」も「長ければ誠実」も、どちらも外れていました。

返信率には「山」があり、私の記録では51〜150字の帯が頂点。短ければ良いのでも長ければ誠実でもなく、軽さと中身が両立する最適レンジがあります。150字を超えると坂を転げ落ちます。

短すぎる1通は、軽い代わりに中身が薄く、相手に「話す理由」を渡せていない。長すぎる1通は、開いた瞬間に負担として処理されて流れていく。

私の記録では、51〜150字あたりが、軽さと中身が両立する最適レンジでした。

面白いのは、〜50字の帯が思ったほど伸びなかった点です。集計前の私なら「短いほど気軽に返せるはず」と考えていました。

ところが数字は、空っぽに近い短文を冷たく扱いました。50字に収まる文では、相手のプロフィールに触れて、かつ答えやすい問いを置く——その両方を入れる余白がないのです。

逆に200字を超えると、返信率は18%まで落ちました。同じ私が、同じような相手に送っているのに、文字数帯だけでここまで割れます。

ここで強調したいのは、この「山」は才能でもイケメン度でもなく、設計の問題だということです。あなたが今スルーされ続けているなら、文章のセンスを疑う前に、自分の1通目が何字なのかを数えてみてください。

150字を超えているなら、それを100字前後まで削るだけで、私の記録では返信率の景色が変わりました。繰り返しますが、これは私一人の1年分の記録で、相手の層や時期で変わります(個人差があります)。

絶対値ではなく、「文字数を変えると数字が動く」「短ければ良いのではなく最適レンジがある」という事実のほうを持ち帰ってください。なお、実際にこの帯の中で「何を書くか」の型は、最速メッセージ術の記事で具体的なテンプレ付きに整理しています。

触れる話題で返信率が割れる

法則2|プロフのどこに触れたかで、返信率は割れる

「プロフィールに触れろ、テンプレ挨拶は埋もれる」——この話も、メッセージ術の記事ですでに書きました。使い回しの挨拶が見抜かれて返信されない理由は、そちらに譲ります。

このコラムが踏み込むのは、もう一段先です。「プロフィールのどこに触れたか」で、返信率はさらに割れる。 同じ「プロフ言及」でも、触れる項目によって反応が違ったのです。

これは1年分を後から項目別に振り分けて、初めて見えた分解でした。

私は、プロフィールに触れた1通目を、触れた中身でさらに3つに分け直しました。「趣味・好きなもの」に触れたか、「価値観・考え方(自己紹介文に書かれた人柄)」に触れたか、「写真(顔・服装・背景など見た目)」に触れたか。

312通のうち、プロフに触れていた群を、この観点で振り分けます。

触れた項目 該当数(プロフ言及群の内訳) 返信があった数 返信率
趣味・好きなもの 88通 41通 約47%
価値観・人柄(自己紹介文) 34通 18通 約53%
写真・見た目 49通 13通 約27%

ここではっきり差が出ました。趣味や、書かれた価値観に触れた1通は半分前後が返ってくるのに、写真や見た目に触れた1通は返信率がぐっと落ちる。 私の体感では、見た目を褒めれば喜ばれそうな気がしていました。

ところがデータは逆を示しました。割り切った関係を視野に入れている相手ほど、見た目への言及は「結局そこか」「品定めされている」という警戒に変わりやすいのだと、数字を並べてから腑に落ちました。

一方、自己紹介文に書いた価値観——たとえば「一人の時間を大事にしたい」のような一行に触れられると、返信率が一番高い。それは「写真ではなく、私の文章まで読んでくれた」という、もっとも手間のかかった証明だからです。

つまり、同じ「あなた宛て」の1通でも、触れる場所には序列がある。私の記録では、価値観・人柄 ≧ 趣味 > 写真、の順でした。

実践に落とすと、こうなります。1通目で触れる1点を選ぶなら、まず自己紹介文を読み、人柄や価値観の一行を拾う。

それが無ければ趣味へ。見た目への言及は、最初の1通では避けたほうが、私のデータでは無難でした。

触れる場所には序列があり、私の記録では価値観・人柄 ≧ 趣味 > 写真。割り切りを視野に入れた相手ほど、見た目への言及は「品定めされている」という警戒に変わりやすく、最初の1通では避けるのが無難です。

繰り返しますが、これは私一人の1年分の記録で、相手の層で当然変わります(個人差があります)。

体感としても、これは納得のいく結果でした。写真を褒めた1通を送ったあと、自分の中に少し後ろめたさが残ることがあったのです。

その後ろめたさと、返ってこない数字が、きれいに一致していました。理念そのものは別記事(誠実な不誠実とは)に譲りますが、相手を「一人の人間」として読みに行った1通のほうが数字も伸びる、という事実だけは、このコラムの集計が裏づけています。

法則3|「送信時間帯」|相手がアプリを開く時間に送ると既読が早い

3つ目の法則は、文章の中身ではなく「いつ送るか」の話です。相手がアプリを開いている時間帯に送ると、既読が早く、既読率そのものも上がる。 当たり前のようでいて、数字にすると効果がはっきり見えました。

私が1年分の送信日時を並べて気づいたのは、既読のつきやすさが時間帯でくっきり変わる、ということでした。ざっくり言えば、平日の夜、特に21時から24時あたりに送った1通目は、既読がつくのが速く、既読率も高めでした。

逆に、平日の昼間や朝に送ったものは、既読がつくまで時間がかかり、そのまま埋もれて返信に至らないケースが多かったのです。

送信時間帯 該当数(n=312の内訳) 24時間以内に既読がついた数 既読率
平日 朝〜午前(通勤・仕事中) 47通 26通 約55%
平日 昼〜夕方 68通 44通 約65%
平日 夜 21〜24時 121通 101通 約83%
休日 日中 76通 52通 約68%

理由は、考えてみれば単純です。多くの人は、仕事や予定が一段落した夜に、ベッドや自宅でゆっくりアプリを開きます。

その「開いている時間」に届いた1通目は、通知の一番上にあって目に留まりやすい。 逆に、相手がアプリを開かない時間に送ったメッセージは、開いた頃には他の通知やメッセージに押し流され、下に埋もれてしまいます。

せっかく良い文を書いても、見られなければゼロです。

これはWebの世界でいう「リーチのタイミング」と同じ発想です。どんなに良いコンテンツも、ユーザーがいない時間に出しては届きません。

メッセージの中身(法則1・2)が「何を言うか」だとすれば、時間帯は「いつ言うか」。両方そろって初めて、相手の目に届きます。

ただし、これも私個人の生活リズムや相手の層に左右される数字です。相手の職業や生活パターンによって、開く時間は当然変わります。

だからこの法則の本質は「夜21時に送れ」という固定ルールではなく、「相手が開く時間を想像して送る」という視点を持つことにあります。プロフィールやそれまでのやり取りから、相手の生活リズムに当たりを付ける。

その一手間が、既読率という一番手前の数字を底上げします。

既読は時間帯でくっきり変わり、平日夜21〜24時は既読率が約83%まで上がりました。固定ルールではなく「相手が開く時間を想像して送る」という視点が、一番手前の数字を底上げします。

返信率を上げる送る時間帯

まとめ|数字は才能でなく改善で動く|あなたも自分の数字を取れ

長くなったので、312通の集計から見えた3つの法則を、最後にまとめます。

  • 法則1:文字数には「山」がある。 短ければ良いのではなく、私の記録では51〜150字あたりが返信率の頂点でした。150字を超えると一気に落ちます。
  • 法則2:プロフのどこに触れるかで割れる。 価値観・人柄、次いで趣味に触れた1通は半分前後が返り、写真・見た目への言及は約27%まで落ちました。触れる場所には序列があります。
  • 法則3:相手が開く時間に送る。 平日夜21〜24時は既読率が約83%まで上がり、埋もれにくい。「いつ言うか」も設計のうちです。

繰り返しになりますが、これらはすべて私個人の1年分・n=312の記録で、サンプル数は限られ、地域や時期、相手の層で変わります(個人差があります)。数字そのものを鵜呑みにしないでください。

私が本当に伝えたいのは、メッセージの成績は、生まれ持った才能や顔で決まるのではなく、後から改善で動くという一点です。私自身、最初は20%台でスルーされ続けていました。

それが、文字数を最適レンジに収め、触れる場所を選び、送る時間を選ぶ——測って直す、をただ繰り返しただけで、数字が変わったのです。才能の話を、改善の話に置き換えられる。

それがデータを取る最大の効能です。

なお、ここで見た法則を「なぜそうするのか」という姿勢の話に落とすと、私のモットー「誠実な不誠実」に行き着きますが、その思想は別記事(誠実な不誠実とは)に譲ります。このコラムは、あくまで数字で裏を取る役回りに徹します。

そして、各法則を「実際に何と書くか」というテンプレに落としたい方は、最速メッセージ術の記事をあわせて読んでください。本記事が「なぜ動くか」を、向こうが「どう書くか」を担当します。

だから、あなたにお願いしたいのは一つだけ。自分の数字を取ってください。 スプレッドシートに3つの列を作るだけでいい。

送った数、既読の数、返信の数。それを並べた瞬間、あなたの「次に直す場所」が見えてきます。

数字は冷たく見えますが、その冷たさだけが、あなたを才能論から解放してくれます。

このデータ話を含む、私の理論と実録の読み物は、リョウの恋愛理論と実録コラムまとめに束ねています。